【Spring】OncePerRequestFilterを使用してフィルタリングしてみる

SpringのOncePerRequestFilterはリクエストごとに一度だけフィルタリングを行うための便利な抽象クラスです

このフィルターはdoFilterInternalメソッドをオーバーライドすることで実装されます

OncePerRequestFilterは同じリクエストに対して複数回呼び出されるのを防ぐために内部的に保持しているリクエストとスレッドのマップを使用しています

こんなことができます

  • リクエストごとに一度だけフィルタリングを行う
  • リクエストに対するマルチスレッド環境でも、一度だけフィルターが実行される

以下にOncePerRequestFilterを使用したフィルターの実装例を示します

import org.springframework.web.filter.OncePerRequestFilter;
import javax.servlet.FilterChain;
import javax.servlet.ServletException;
import javax.servlet.http.HttpServletRequest;
import javax.servlet.http.HttpServletResponse;
import java.io.IOException;

public class CustomFilter extends OncePerRequestFilter {

    @Override
    protected void doFilterInternal(HttpServletRequest request, HttpServletResponse response, FilterChain filterChain) throws ServletException, IOException {
        // リクエスト処理前に行う任意の処理を記述
        
        // 例: リクエストのログを記録する
        System.out.println("Request received for: " + request.getRequestURI());

        // フィルターチェーンを呼び出す
        filterChain.doFilter(request, response);
        
        // レスポンス処理後に行う任意の処理を記述
        
        // 例: レスポンスのログを記録する
        System.out.println("Response sent for: " + request.getRequestURI());
    }
}

このフィルターはリクエストごとにdoFilterInternalメソッドが一度だけ呼び出され、リクエストとレスポンスの処理の前後にログが記録されます

OncePerRequestFilterを使用する際には、以下の点に注意ください!

  • リクエストの内容に応じてフィルタリングを行いたい場合はHttpServletRequestを使用してリクエスト情報にアクセスします
  • レスポンスを変更したり、追加の処理を行いたい場合はHttpServletResponseを使用してレスポンスにアクセスします
  • フィルターチェーンを呼び出すことにより、次のフィルターまたはサーブレットにリクエストを委譲します
  • doFilterInternalメソッドは必要に応じて例外をスローすることができますが、通常はIOExceptionやServletExceptionを処理する必要があります

他にも以下のようなメソッドが用意されています

shouldNotFilter

特定のリクエストに対してフィルターを適用しないようにしたい場合に使用します
たとえば、静的なリソースや特定のエンドポイントへのアクセスに対してフィルターを適用しない場合などに利用されます

isAsyncDispatch

非同期ディスパッチされたリクエストを検知し、それに対して特別な処理を行いたい場合に使用します
非同期リクエストの場合、通常のフィルターとは異なる挙動が必要なことがあります

isAsyncStarted

リクエストが非同期で開始された直後に追加の処理を行いたい場合に使用します
例えば、非同期処理が開始されたときにログを記録するなどの処理に利用されます

isAsyncComplete

非同期リクエストが完了した際に特別な処理を行いたい場合に使用します
非同期リクエストの完了を検知し、必要な後処理を行う際に利用されます


特定のリクエストや非同期リクエストに対して異なる処理を実行したい場合に役立ちます

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